■聞いてみたいシニアの本音!定年後も働くのはなぜ?

長い現役生活を終え、ようやく迎えた定年。これまで家族や会社のために一生懸命働いてきたのだから、定年後はゆっくり余生を送りたいと思われがちなシニア世代ですが、近年は定年後も引き続き働く人が増えています。それは、一体どうしてなのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

☆定年後も仕事を続けるシニアが多数!その思いとは?

一般企業の定年はおおよそ60歳ですが、60歳という定年年齢は1980年以降に引きあがったもので、1970年代はなんと定年が55歳でした。55歳で定年とは、現在では考えられないでしょう。それほどこの40年ほどのあいだに日本人の寿命も延びましたし、医療の進歩もあり健康や若さも引きあがったといえます。現在のシニアは定年を迎える60歳であっても、まだまだ心身共に健康で元気、エネルギーに溢れる世代なのです。現役時代と比べると、少々馬力も落ちたとはいえ、気力も十分ですし、なによりまだ社会に必要とされたいと思うシニアが多いのです。定年後でも仕事を続けるシニアは、こういった社会参加への思いが強い傾向があります。

☆定年後働く理由は…生活のため、ゆとりのためという本音

労働は社会への貢献という意識の高いシニア世代ですが、その一方、定年後に働く理由として切実な本音があるのも事実です。退職金や、現役時代に積んできた各種年金などが十分な場合はよいですが、年金だけでは生活が苦しいと感じる人は多いものです。年金だけでは足らない生活費や交際費、旅行代など、定年後の楽しみのためにも補填となるものが必要だというシニアが非常に多いのが現状です。そのために積極的に定年後の嘱託業務やアルバイトやパートなど就業のチャンスをうかがい、働くシニアが増えているのです。ただし、現役時代と同じようにフルタイムや残業まではせず、自分の身体の状況や生活のリズムのバランスを取り、考慮しながら、無理せず自分らしく働く人がほとんどです。

☆健康を気遣うなら働こう!そんなシニアが増えています

シニア世代の働く意欲の根底には、生活を支えるためということのほかに、健康への意識の高さがあるのも見逃せません。高齢化社会を迎え、インターネットやテレビなど多くのメディアから健康の情報が毎日のように届けられます。健康寿命も延びている中、長寿であるならば健康でいたいと多くの人が望むでしょう。社会の中で働くということは、人や仕事から常に刺激を受ける環境に身を置くということです。また、通勤時や実際の労働において身体を動かします。心身ともに刺激を受け、活発に動くことは、家の中にいてじっとテレビを見ているだけと比べれば、健康面での違いは歴然です。いつまでも元気でいたいと願うシニアの中には健康維持、増進のために働くという人も大勢いるのです。働くことは社会のためにも、生活のためにも、そして健康のためにもいいのです。元気に働き、充実したシニアライフを送りませんか。